「日商簿記検定」、資格試験に興味のある方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
日商簿記は「おすすめの資格は何か?」と問われれば、ほぼ必ず話題にあがるほど王道の資格試験で、社会人・学生問わず毎回多くの方が受験しています。
本記事の内容
- 簿記とは?
- 勉強方法と使用テキスト
- 学習するメリット、大変だったこと
簿記を学べば、ビジネスにおいて最も重要なお金の流れを把握する力が身につきます。
これはどんな職業でも間違いなく役に立つスキルなので、少しでも興味のある方、周りとの差をつけたいという方におすすめです!
それでは紹介に入りたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください!
簿記とは?
まず初めに簿記とは、「帳簿記入」の略でお金や物の出入りを記録することを言います。
簿記検定試験は「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」の3種類があり、主催団体や合格率、難易度が種類ごとにそれぞれ異なります。
3種類の中でも「日商簿記」は受験者の数が一番多く、社会でも評価されやすいです!
難易度も一番高いですが・・・(笑)
一般的に簿記資格と言われれば、日商簿記を指していることが多く、市販のテキストも日商簿記を対象としたものが圧倒的に多いです。
難易度は高めですが、テキストやネット上での情報が豊富なので、比較的勉強しやすいという特徴があります。
本記事でお話ししていくのはこの「日商簿記」ですので、「全経簿記」「全商簿記」を受験予定の方は気をつけてください!
私が日商簿記検定を受験した理由
私は以前金融機関に勤めていたのですが、日商簿記はその頃に漠然と「仕事に活かせるのではないか?」と考えたのが受験のきっかけです。
先ほど、簿記を学べばビジネスにおけるお金の流れを把握できるようになるとお話ししました。
金融という仕事上、多くの企業の会計書類を目にする機会があり、これらをきちんと分析するには簿記の知識が必須になります。
「仕事以外でも役に立ちそうな知識だし、一度しっかり勉強してみよう!」という思いから勉強することを決めました。
もちろん勉強するだけなら簿記検定である必要はなく、本を読むだけで十分です。
しかし、どうせなら勉強した証としてこの先の人生にも活かしたかったので、資格試験という形で勉強することにしました。
日商簿記検定対策で使用したテキストと勉強方法(独学)
日商簿記の合格率は3級で40~50%、2級で約20%程度と決して簡単に合格できる資格ではありません。
なので自分に合ったテキストを使い、きちんと勉強をすることがとても大切です。
簿記を勉強するのが初めてという方でも合格は可能なので、安心してください!
私も本格的に簿記の勉強をしたのはこの時が初めてでした。
もちろん勉強は通信講座などは使っておらず、全て独学でしたがちゃんと合格できました。
ここからは「簿記検定3級・2級」に独学で合格した私が実際に使用したテキスト及び勉強方法を紹介していきます!
使用したテキスト
まずは使用したテキストを級ごとにそれぞれ紹介します。
- ホントにゼロからの簿記3級『ふくしままさゆきのホントに』シリーズ(Kindle)
- 日商簿記3級 合格これ1冊
そして2級です。
- みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商2級 商業簿記
- みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商2級 工業簿記
- みんなが欲しかった!簿記の問題集 日商2級 商業簿記
- みんなが欲しかった!簿記の問題集 日商2級 工業簿記
- 合格するための過去問題集 日商簿記2級
「ホントにゼロからの簿記3級『ふくしままさゆきのホントに』シリーズ」は、簿記を初めて学ぶ方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
読者に簿記の知識が全く無い方を想定しており、内容はとても優しく、スラスラと読めてしまいます。
また、1つ1つの単元が長過ぎず、1冊全体でも3〜5時間程度で読むことができるので飽きづらいという点も、初心者にはありがたいです!
本書やKindleで発売されていますが、お値段はたったの99円!
しかもKindle Unlimited会員なら無料で読むことができます。
「日商簿記3級 合格これ1冊」はテキストと問題演習、過去問が一体となった参考書です。
テキスト部分はイラストが豊富で面白いので飽きづらく、初心者でも理解しやすいよう工夫されています。
まるで漫画を読んでいるかのようにスラスラと読むことができますよ!
問題演習と過去問については、1冊に全て詰め込まれているのボリュームは若干少なめです。
それでも3級に合格するには十分でなボリュームですが、もし物足りないという方がいらっしゃる場合は、ネット上で無料で簿記の問題を提供してくれるサイトがあるので、そちらをチェックしてみてください。
私はネットの問題を使いませんでしたが、この本だけでもちゃんと合格できました!
その名の通り、これ1冊で合格です!
2級の勉強で使用したのは「みんなが欲しかった!」シリーズですが、こちらは説明が不要なくらい有名な定番のテキストになります。
日商簿記の2級は科目が商業簿記と工業簿記にわかれるので、それぞれ教科書と問題集を準備しました。
説明が丁寧でわかりやすいので、どのテキストを購入すればいいのかわからない方はこれを選べば間違いありません!
また、2級はテキストのみで合格するのは少々厳しいため、過去問にも取り組みましょう!
おすすめは「合格するための過去問題集 日商簿記2級」です。
問題が豊富なことはもちろんですが、最大の魅力はわかりやすい解説にあります。
現役の講師による解説なので、とてもわかりやすいのに加え、様々な解答テクニックも教えてくれます!
勉強方法①「ホントにゼロからの簿記3級『ふくしままさゆきのホントに」シリーズ」を読む
簿記に触れるのが初めてという方は、まずこちらのテキストを読むところから始めましょう。
「簿記とは何か?、どういうものなのか?」といった、簿記の概念について学ぶことができ、以降の学習がよりスムーズに理解できるようになります。
ただし、あくまでも本書の内容は簿記の概念や仕組みなので、教科書及び問題集は別に必要です。
簿記のことが何となくわかる、少しでも触れたことがあるという方はこのステップを飛ばしてしまっても大丈夫です!
勉強方法②教科書を読む(目安は2周)
3級の場合は「日商簿記3級 合格これ1冊」のテキスト部分を、2級の場合は商業簿記と日商簿記の「みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商2級」をそれぞれ読み進めます。
どちらの場合でも1周目から問題演習に取り組んでくむようにしましょう。
わからない問題は解説を見ながらで構いませんので、なぜその答えになるのかきちんと確認しておきましょう!
とにかく手を動かすことが大切です!
これを2周を目安に行います。
勉強方法③問題集に取り組む
教科書を一通り読み終えたら、あとはひたすら問題を解き続けてください。
3級は「日商簿記3級 合格これ1冊」の問題演習と過去問、2級は商業簿記と工業簿記それぞれの「みんなが欲しかった!簿記の教科書 日商2級」に取り組みます。
どちらの場合でも解けなかった問題は、解説をきちんと確認するようにしましょう!
簿記の問題を正解する一番の近道は、問われていることが何なのかきちんと理解することです!
勉強方法④過去問に取り組む(2級のみ)
勉強方法③の問題集がある程度解けるようになったら、仕上げの過去問に取り組みましょう。
勉強方法は問題集に取り組んだときと同じで、解けなかったり、わからなかった問題は理解できるまで解説を読んでください。
常に9割以上の点数を取れるようになるのが理想です!
簿記を学習するメリット
簿記は覚えることが多く、学習はかなり大変です。
そんな苦労をしてでも、取得するメリットはあるのか?
私の経験をもとにお話ししていきたいと思います。
お金の流れを把握する力が身につく
簿記とはお金や物の出入りを記録することとお話ししました。
簿記を学ぶということは企業におけるお金の流れ、すなわち経営活動の一連の流れを把握できるようになるということです。
また、簿記2級の内容まで学べば、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を理解できるようになり、企業の経理部門などで重宝される人材になることができます。
就職や転職に役立つ
簿記はその知名度、ニーズの高さから、企業から評価を得やすい資格です。
就職や転職における書類選考ではもちろん、入社後は経理などの数字を扱う部署で活躍できる人材であることをアピールすることができます。
入社する前も、した後もきっとあなたを助けてくれますよ!
こちらの試験も汎用性が高く、就職や転職の役に立つのでよかったらチェックしてみてください。
簿記を学習するうえで大変だったこと
ここからは大変だったことを紹介していきます。
独学の場合は特に勉強に時間がかかる
簿記は覚えることが多く、勉強にはそれなりの時間を要します。
特に初学者の場合、勘定科目を覚えるのがとにかく大変です!
聞きなれない言葉ばかりで勉強が嫌になることもありますが、毎日コツコツ学習を続けていけば自然と頭に入ってくるので、根気強く頑張りましょう!
実務経験が求められる職場では役に立たないことがある
先ほど、就職や転職に役立つとお話ししましたが、実務経験が求められる職場は例外になります。
いくら簿記の勉強をして経理の仕事内容を理解しているといっても、経理の仕事は実務経験が大切だからです。
新卒であれば業務未経験でもそれを考慮して採用されますが、転職の場合は実務経験者を求めている場合も多く、資格が有利に働かないこともあります。
無条件で役に立つ資格ではない、ということを理解しておいてください。
まとめ:資格の勉強を独学するなら日商簿記がおすすめ!
日商簿記の学習がおすすめな方
- 財務諸表の中身を理解できるようになりたい方
- 就職や転職に役立つ資格を取得したい方
- すぐに仕事に行かせる知識が欲しい方
日商簿記はあらゆる仕事に活かすことのできる資格です。
簡単に取得できるものではありませんが、その努力に見合ったスキルを得ることができるので、「自分を今よりもっと成長させたい!」という方はぜひ簿記を勉強してみてください!
今までとは違った景色が見えるようになるはずです!